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歩くことは勇気の表明、 そして不安な心をなぐさめる癒しだった。

 

自粛生活が続きます。

 

体を動かさなくなりがちで、お正月のような過ごし方の方も多いのではないでしょうかね。YouTubeに、ストレッチやヨガの簡単に出来る動画、色々ありますので、そんなものをやってみるのもいいでしょうし、ローラーとかチューブとか簡単なもの購入してもいいでしょう。こんな時期ですので初めてチャレンジ!でもせっかくの機会なので、如何でしょうかね。

オンラインシステムを利用した教室も色々あります。数百人で同時に行っているヨガとかもあります。

 

 

歩くことは、現段階では自粛されていませんので、お天気が良い日などは、お散歩とかも気持ちいいと思います。いつも向かう方向(例えば駅)と違う方向へ歩いていくと何か発見があるかも知れません。僕もいつもと違う方向へ向け歩いてます。

 

さて

昔のクライアントから、「最近、歩くことが気持ちいい。」そんな連絡を貰いました。

「よく歩いているよ」というメールもいただきました。

ロルファーになって8年、色々なセッションを行いました。歩けなくなってしまった御老人、杖なしで歩けるようになって貰ったシリーズ。膝に水が溜まるらなくなったシリーズ。歩くために体で出来ることを探す、そんなトライアルだったシリーズを思い出します。

 

一般に歩くことは、あまりに当たり前過ぎて、意識したり、感じたり、考えたりしたことない人が多いでしょう。しかし、歩けるか、歩けないか、ということで、人間は多大な影響を受けます。発想や考え方、人生も変わってきます。一時期、歩けなくなって車椅子に乗った母を押して病院へ通った日々を思い出します。(今は復活し、かなり歩けるようになりました。再び歩くようになってからの方が、考え方や発想も、いい感じですね。)何歳になっても人は変われる可能性があります。体が、そして気持ちが再び歩き出すことへのチャレンジをサポートしていきたいと思います。

 

歩くことはいつだって決然とした勇気の表明であり、 不安な心をなぐさめる癒しだった。

時に心理的な葛藤や、身体的な不調和など歩いているだけで治ってしまう。

街中でもいいが、木々の中、自然の中など歩けるならな良し、歩くだけ健康法となる。

また歩く行為は、脳の中、体の中で程よくシェイクされて、アイデアやひらめきが出てくる。

古来、歩く中でどれだけの発見がなされただろう。

 

そんな知恵をこの本から学びました。

 

歩きながら『人間不平等起源論』を書いたルソー。

被害妄想になりながらも街歩きだけはやめないキェルケゴール。

病と闘う知人のためにミュンヘンからパリまで歩き通したヘルツォーク。

ロマン主義的な山歩きの始祖・ワーズワース。

釈放されるとその足でベリー摘みに向かったソロー。

インク瓶付きの杖を持っていたトマス・ホッブス。

ラッセルの部屋を動物園の虎のように歩くウィトゲンシュタイン。

刑務所のなかで空想の世界旅行をした建築家アルベルト・シュペーア。

ヒロインに決然とひとり歩きさせたジェーン・オースティン。

その小説同様に大都市ロンドン中を歩きまわったディケンズ。

故郷ベルリンを描きながらも筆はいつもパリへとさまようベンヤミン。

パリを歩くことをエロチックな体験とみなしたレチフ・ド・ラ・ブルトンヌ。

歩行を芸術にしたアーティスト、リチャード・ロング。

歩くことは、自分を動かしてくれる。

 

 

 

ロルフィングセッションの中でも歩くことで気づきがあります。

歩く中にその人の姿勢や生き方が現れる。その人の癖や生活、人生が現れる。

数メートル歩けばどんな人だか分かるとアイダロルフは言ったそうです。

歩きを見て僕が語る言葉もかなりその人を的確に捉えているみたいで、

少し深い部分からその人の歩きを見ています。まさにボディリーディングと言ったところですね。

 

 

肩こりの原因ってそんなことだったの?膝が痛くなるのはそういう理由だったんだ!に始まり、

自分に関するあれこれ。痛く無くなるだけでなく、納得できることがその効果を何倍にもしてくれる。

自分に興味がある人には、本当にたくさん得ることの多いセッションだと思います。

 

気持ちよく歩いていますか?

自分の歩きが出来ていますか?