パリントニシティ

 

ロルフィングで大切にしているキーワードとして、先日クロージャーをお知らせしましたが、二つ目は、パリントニシティというコトバです。聞きなれない用語ですね、これはロルフィングの造語で「二方向性」という意味です。

 

二方向性ってなんだろうって思いますよね。 例えばヨガ。写真のように英雄のポーズ2をしている場合、どうしても前に出している左腕に意識が行きがちですよね?そうするとそれを支えようとするためのバランスが取られて筋肉の動きに無駄が生じます。

 

ですので前に出す左腕と同じように後ろに伸ばす右腕の意識を持って、前後に引っ張られるようなイメージを持つと、体としてのバランスが取られて安定して、同じアーサナをしていても筋肉で支えるのでなくて、筋膜を生かす動きに変わってきます。結果的に楽になっていく。

 

 

そんな発想を意識しなくても感じていく状態を身体的な無意識にしていく、みたいな発想です。意識すればできる、でもいつも意識しているのではなく、無意識、無我で出来る、体に覚えてもらう方が楽チンです。

 

 

ヨガして、汗ダラダラでやっている、人よりバテやすい人とかは、このパリントニシティという感覚を持っていると、同じ動きをしていても楽に出来て、ポーズが決まるアーサナが増えてくると思います。

 

ちょっとしたことでも、体への意識でも体の状態は変わってくるのです。ロルフィングのセッションは、この二方向性という発想を持って施術していますし、体への施術だけでなくて、動きの気づきのセッションでインテンション、知覚を育て上げていく感じでセッションを構成しています。

 

 

 

 

 

最後の晩餐

ロルフィングには5つのプリンシパル(原理)があります。そのうちの一つがClosure(クロージャー)という概念です。セッションも永遠に続くわけでなく、10回で終わりです。ゴールを決めて、10回で到達できる統合を目指します。

 

統合というのは、全体性を持つこと。体として深化していくということでもあります。全体性を持つ時にその人の本来性というか、生粋のあり方が見えてきます。自分らしい体が現れてくるということでもあります。

 

この終わりを決めて行けるところへ行くという発想が最初不思議でした。普通、病院だって、整体だって、なんだって終わりを決めないですよね。ロルフィングはいつも終わりを決めてそこに向けて進んでいく感じです。だから10シリーズを終えると、新しい体になります。前の体とは違う体です。「一度メルセデスになった体はフォードには戻れない。」アイダロルフはそう言いました。セッション10はクロージャーセッションです。いつも最後の晩餐のつもりでこのセッションを行います。