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百歳からの風景

人生100年時代と言われますが、肉体的にも、精神的にも健康で100歳を迎えるのは、至難の技です。二年前に篠田 桃紅さんの「一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い」という本が出ましたが、そんな世相を反映してか、45万部を超えるヒットになったそうです。

 

彼女の話は人生を達観されていて大変重み深いです。

 

 

「『自』という字に『由る』が、自由です。

私は自由です。自らに由って生きていますから」

 

 

「誰か式、誰か風、ではなくて、その人にしかできない生き方を自然体という」

 

 

自分のスタイルを見つける。ワークライフバランス。リボーンなど、さまざまな文脈で、さまざまな年代で、自分らしく生きることがテーマになっています。100年に伸びようとしている人生を、活性化して生きていく為には、それなりの工夫や発想が必要です。先人の知恵や、実例はたくさんありますが、100年時代に見合うものは多くはありません。今生きている一人一人の人生が、今を作っているのだと思います。

 

僕のセッションも、身体の治癒目的の方に加えて、凝り固まった自分や人生をシフトしていくための、刺激や変化の機会として受けられる方も、最近は増えてきました。発想しても、考えてもわからないことは、身体で体験したり、体現して行かないとわからないということでしょう。使わない知覚も、徐々に退化していきます。

 

 

現状維持を数年続けていると、ふと気がつくとそのルーチンの中に、無意識化している自分に気がつくことあります。心にしても、刺激になるもの、共に過ごすものがないと、少しづつ閉じ始めてしまいます。我々の身体は生ものですから、新陳代謝よくありたいと思います。あれやこれやと、自分の真実を追い求めている時は、時間の流れ方がスローになりますね。早くなりだしたら無意識化してきているかもしれません。

 

 

彼女の本に出てくる話を1つ引用します。人形浄瑠璃、歌舞伎の作者、近松門左衛門の言葉で、「真実は皮膜にある」というのがあります。これが何を指すのか?解説では想像力という解説が多いのですが、ロルファーには、文字通り、皮膜の中にあるのではないか!と思いますけどね、笑。皮膚と、筋膜には、その人の真実、癖が記録されています。

ウチとソトの接点の真実。それがあなたです。

 

 

 

篠田さんの一番新しい本です。105歳になられていますね。いつまでもお元気で。