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負ける建築

先日紹介した隈研吾の言葉で、「負ける建築」というのがあります。

 

そびえ立つタワーマンションや、どや顔のいかにも一軒家!的な、環境に勝ち続ける建築でなくて、 建築は,自己主張するのではなく、周囲の環境に溶け込むような建物を建てること。さらには、予算や敷地などの「制約」を逆手にとって独創的な建物を生み出すものである、環境等の諸条件を受け入れ、負けていくことにより、それを享受する人々を生かしていくことになる。というコンセプトワードです。

 

日本には、「負けるが勝ち」という諺がありますが、負けれることで、余裕が生まれ、結果的に、いい関係性を作れたり、勝った相手よりもいいポジションに立てるというような意味でしょうかね。

 

体にも、やはりまず受け入れる、それから動く。みたいな、基本的なスタイルがありますね。そっちの方が、動きやすかったり、楽だったり、自由な発想が生まれてきています。「人生で負けるが勝ち」を実践しだすと、知らぬ間に、人生のポイントカードにたくさんポイントが溜まっていくと思います。

 

ロルフィングもある意味、負けていくことは大事ですね。体の場合は、イールドという言葉を使います。征服される、明け渡すみたいな意味です。でも不思議なんですが、このイールドを行うと、様々な回路が自然状態に戻ってきます。

 

勝つのも気持ちいいんですけどね。人間同士でもたまには勝ったり、負けたりしながら、双方向でいると、色々とできることや、展開していくことが増えていくのでしょうね。