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守破離

守破離という言葉があります。

個人のスキルをレベルで表しているため、茶道、武道、芸術等だけでなく、スポーツ、仕事、勉強、遊び等々、世の中の全ての作業において、以下のように当てはめることができます。

 

まずは師匠に言われたこと、型を「守る」ところから修行が始まり、その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「破る」。最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「離れ」て自在になることができるという上達の考え方のプロトタイプです。

 

さてロルフィングトレーニングもこれに当てはまるのかどうか分からないが、少し振り返ってみると、確かにロルファートレーニングのユニット2を終えるとクライアントへのセッションが可能になり、ちょうどその時期、幸田さん(日本人ロルファー第一号)のセッションルームでシェア募集があり、セッションを始めた。友人たちが動いてくれて、セッションルームは最初からクライアントが集まり、習ったそのままセッションみたいな日々が続く。ユニット3を終え、ロルファー活動開始、10シリーズを提供開始し、2月から青山のサロンにてシェア提供開始。一年のインターバル後、渋谷サロン開設、フルタイムでのセッション提供開始。この辺りから、レシピ通りにしていたセッションが変化してくる。

 

2年を経て、アドバンストレーニング参加。アドバンストレーニングにてボディワークの心理面、構造や機能以外のセッションの可能性を学び、トレーニング後に、少し10シリーズ以外のセッションも展開。自分のセッションのスタイルを理解し、少しボディワークの枠組みから離れたセッションも展開していくことになる。並行して心理学や精神病理などを学び、自分の提供できるセッション量も解りだし、提供枠を限定し現状のスタイルに落ち着いている。無理矢理当てはめれば、6年を通じて守破離と進んできた気がする。

 

当初、自分が感じた、身体性の解放の不思議さに惹かれて、入ったボディワークの道だが、次第に、意識面への興味が広がり、心身統合のスタンスにて、ロルフィングを行なっているのが現状である。初めてロルフィングを受けて10年。ロルファー活動7年目。気がつけば、老若男女、誰にでもセッション提供できるようになっている。

 

最近お会いしていないが、僕がロルフィングを受けたのは、代官山で施術されている平田継夫氏。会う度に難題を出され(例えば、ロルファーになった時に報告に行くと、10シリーズは一つの方法論である、ロルフィングは自分のセッションが出来ないとダメだ!と難題を出された。やっと10シリーズが出来るようになった当時、大いに落ち込んだものである。)

続けたが、まあ今となっては、感謝している。常に学び続けるテーマをたくさん与えられたと思う。

 

守破離という言葉を書いた時に、平田さんの顔がまず浮かぶのは気のせいか。