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シックスセンス(その2)

 

ロルフィングのセッションでは知覚に変化を感じる方が多いです。知覚というのは、五感でいうと、視覚が鮮やかに、鮮明になっていく、立体的になるという方もいますし、帰り道、やけに飲食店からの臭いを強く感じたと、匂いに敏感になる方もいます。

 

音が全方位的に感じる方もいますし、あるいは足の地面の触れ方、安定感、平衡感覚、体感、身体の在り方が変わった!という方もいます。うまく説明できないが、身体が在る!という感じがする。などうまく言葉で説明できない人も多いです。この辺りは、身体の外の感覚、五感ではなくて、その1の時に話した、固有感覚、内臓知覚など含めた。名前のついてない感じ取る力が全般的に発露してくる、そんな状況の方も多いです。

 

どうしてそういう風になるかというと、深い部分の脳を刺激しているからです。小脳とか脳幹とかに繋がってくるレイヤーをセッションで活性化しているからです。そうした無意識に繋がる部分の変化は、意識下のものなので、意識下に対する感性の有無や感受性で感じ方は変わります。生まれて初めての経験にびっくりする人もいるし、なんか違うが分からない人もいるし、キョトンとしている人もいます。皮膚の下、身体の中に存在する固有感覚は、人それぞれに違うものですね。

 

 

最近は、そうしたたくさん在る知覚を使わずに、言葉や、パソコンやスマホによる2次的3次的な感覚でしか表現せず、本来持っている感覚は眠らせたままで、感情や身体的な表現はされないことも多く、知覚の単調化による違和感も多くなっているように思います。その状態自体を自分として守るため、なかなかその知覚体系から出られないことも多いです。

 

身体的には、もっと表現したいことを、抑えたり、コントロールしすぎて、意識的な葛藤が、身体的な違和感として出てくるとかいうことも多々在るのだと思います。そして違和感や症状だけを薬や代償で押さえ込もうとします。