Q ロルフィングと筋膜リリースはどこが違いますか?

A

筋膜リリースの施術では、筋肉を包んでいる筋膜を緩めていくことにより、筋肉の緊張を解き、体を動きやすくしていきます。

筋膜とは筋肉自体を包んでいるもの、筋肉や骨、部位などを繋いでいるもの、更に全身を覆っているもの、また深層の筋膜などたくさんあります。筋膜リリースでは、主に自覚症状のある凝り固まった部分の周辺の筋膜を柔らかくし、固着を解消していきます。そして場合により、アナトミーラインに沿った解放をしていきます。

 

 

一方、ロルフィングというのは、少し発想が違います。筋膜リリースだけでなく、様々なテクニックを使用し、体自体のニュートラルを作っていくボディワークです。日常生活や仕事で感じている不調や違和感、極端なコリやハリは、特的の筋肉が問題なのではなくて、体中を繋いでいる筋膜や、構造的なバランスの悪さ、ボディイメージ化した体のクセなど様々なことが影響しています。

体の連携を高め、体の統合力を高め、重力と調和した自由な体を目指しているのなら、ロルフィングをお勧めします。ロルフィングの目的は、ほぐすことではなくて、体を統合性を高め、楽で自由な体をつくっていきます。

 

また別の側面から見てみると、ロルフィングを受けることは、リリース(解放)ではなく、ディスチャージ(放出)が起きているような気がします。リリースだけだと、表面的な開放なので、パターンに戻りがちですが、ディスチャージされると、その癖を司っていたパターンそのものが出て行く感じがします。ディスチャージさせるのは、大変なことなので、やはり10シリーズという手順に従って、施術、動きのムーブメント、そして知覚トレーニングというロルフィングのセッションスタイルが生まれてきたのだと思います。それくらい自分がしまいこんだ癖を手放すというのは難しいってことですね。10シリーズでは、ここまでやっていくシリーズでもあります。

そしてそのパターンは、深層レベルまで複雑に存在していて、一部は心理的なトラウマにも関係しています。ロルフィングを続けていくと自分に不必要なパターンは少しづつ外れていきます。