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人のセックスを笑うな

髪を切りに行きました。美容師さんと話してたら、映画の話になりました。同じ映画を見ていて、お互いに感想を伝えあったのですが、その話の中で、「映画を見ていると、どうしても髪型に意識がいってしまうんです」という発言が聞き、映画を見る時に髪型に意識が行くことはこれまでなかった!と新鮮な驚きを感じました。

 

なるほど同じものを見ていても、違うところをみているのだなと思いました。私たちは以前より、当たり前のことが少なくなった価値観が多様になった世界を生きています。忖度の程度により、様々な葛藤も生まれますね。タイトルは映画のタイトル名ですが、社会の空気感は、この映画が作られた頃より増して、他人の趣味や嗜好って、笑うことが出来ないような感じになってきたような気がします。時代は、ダイバーシティ&インクルージョン。多様性を受け入れて、一人一人がお互いを認め合う社会へ向かっています。

 

ちなみにダイバーシティとは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方のことで、性別や人種の違いに限らず、年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を受け入れ、広く人材を活用することで生産性を高めようとするマネジメントのことです。

一方のインクルージョンとは、一人ひとりの違いを価値あるものとして高く評価し、組織全体で包み込むように迎え入れ、個々の能力やスキル、経験、強みを最大限に活かすことのできる環境を提供することです。どちらもこれからの新しい組織や取り組みには必要な発想ですね。

 

身体の中にも、ダイバーシティ&インクルージョンが現実的になってきていて、身体的な違和感の中にも、感じ方や考え方がそういう風になっていないことが原因のことがあるのです。不思議なことですが、身体も、今に合わせて行った方が、楽だし、自由な感じがしてきます。違和感を納得する方向になっていくから不思議です。

 

ロルフィングの効果が一人一人違うのは、その辺りが影響しているのかもしれないなと思ったりします。身体の在り方って、知覚体系や信念体系が影響しています。

 

セッションでは知覚を開きながら、統合していく新しい身体を自分のものにしていって貰います。一過性のものではなく、その波及は、水面に落とした波紋のように全身に広がります。どんな経験も、それぞれの真実で、他の基準やましては正解のあるものでもありません。一人一人違ったもので、創造性や表現に限定されない稀有なあなたの為のあなただけの体験です。あなた自身の真実と出会いましょう。

 

知覚や信念の外に、自分や身体を連れていくと、次への示唆や、自分の可能性が、その先に見えてくることがあります。マインドやボディは、現状維持するために、頑張っていますが、頑張りゆえの辛さが、身体症状や違和感になっている場合も多いのです。

人間存在というのはなかなか多様性あるものです。そして時間的な経過や、ライフサイクル的な多様性に気がついてないことも多いと思います。自分の多様性に気がつくことで、身体も心も、解き放たれることも多いのです。

 

こんな風に答えて、間違ったら笑われてしまう。失敗したくない。自分の中の強みや良いを極めたい。と思うかもしれませんが、一見、悪いや、人と違うものの中に、失敗の中に、次への展開や人生の示唆が含まれている場合があります。

そして他人の現実は、他人のこととして、理解と共感の中で、接していきましょう。全てを包括する決まりや絶対的な正解はない、そのくらいのスタンスでいると、多様性な現実が見えてきます。

 

 

 

さて・・・映画と全く関係のない話になりましたが、映画も紹介しておきます。今、映画作りをしていますので、今年は映画の話を少し書いていきたいと思っています。笑わないで下さいネ。

 

 

 

「人のセックスを笑うな」2007年

 

山崎ナオコーラの同名小説を井口奈己監督が映画化したほろ苦い青春映画。20歳年上の女性に恋をした、純情な青年の喜怒哀楽を優しく映し出す。純朴な青年にふんする松山ケンイチが、永作博美ふんする年上の女性との愛をリアルに演じ切る。『フラガール』の蒼井優、『リリイ・シュシュのすべて』の忍成修吾ら注目の若手俳優たちの好演も見逃せない。それぞれに悩んだり傷ついたりしながら、少しずつ成長していく登場人物たちの切ない思いが胸にしみる。なお、この題名は、本屋で、同性愛の本の棚の前でクスクス笑っている人を見たときに思ったことばであると、作者は語っていたのだそうだ。