
暑い日が続きますね。
さて前々回、顔の表情筋やシンプルなセルフケアが、私たちの血流改善や知覚の活性化に繋がることをお伝えしました。顔の動き一つ一つが、身体全体の健康、そして「見え方」や「感じ方」に深く影響していることを実感いただけたと思います。
しかし、私たちの「顔」の奥には、さらに深遠な領域が存在します。それが、私たちの脳を包み込み、感覚と知覚の根源を支える「頭蓋(ずがい)」です。今回は、顔のさらに奥深く、頭蓋へのアプローチが、あなたの「見え方」や「立体感」、そして「世界との対話」にどのような変化をもたらすのかを探っていきましょう。
目で見えない部分「頭蓋」の重要性:見え方と空間認識の司令塔
頭蓋骨は、一枚岩のように見えるかもしれませんが、実は複数の骨が複雑に組み合わさり、微細な動きをしています。この頭蓋のバランスや動きは、単に頭の形を保つだけでなく、私たちの知覚と深く結びついています。
脳機能と神経系への影響:
頭蓋骨の微細な動きや歪みは、脳の活動や脳神経、自律神経系に影響を与えます。これが整うことで、脳はより効率的に情報を処理できるようになり、私たちの「見え方」や「感じ方」が根本から変化する可能性があります。
「立体感」と「奥行き」の知覚:
目は顔にありますが、その動きや焦点を合わせる能力は頭蓋のバランスと密接に関わっています。頭蓋の歪みが解消され、より適切な位置に整うことで、両眼視機能が向上し、物の前後関係や遠近感がより鮮明に知覚されるようになります。これが「立体感」や「奥行き」の向上に繋がります。
顔の筋肉・筋膜との複雑な連携:
顔の表情筋や咀嚼筋は、頭蓋の骨や筋膜とも深く繋がっています。頭蓋の緊張が顔の筋肉の動きを制限したり、逆に顔の緊張が頭蓋の歪みを引き起こしたりすることもあります。この複雑な連携を理解し、両方からアプローチすることが、顔と頭部全体の機能回復には不可欠です。
8月、後編に続きます。