南の窓から、身体という宇宙をのぞく

新年、明けましておめでとうございます。 2026年の幕開けは、夜空の大きな「光」と共にやってきます。

 

1月4日の未明、三大流星群の一つ「しぶんぎ座流星群」が極大を迎えます。 「しぶんぎ(四分儀)」という名の星座は、今はもう公式な地図からは消えてしまった、いわば「失われた星座」です。 存在しない場所から光が降り注ぐ。そんな不思議な感覚で、新しい年を始めてみるのはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

かつて、あるお母さんの葛藤を耳にしました。 「コロナ禍の今、子供たちのお泊まり会を許していいのか。責任は取れるのか」 その時、彼女の脳内を駆け巡ったのは、常識や良識、不安、そして願い……まるで流星のような、激しい情報の光でした。

 

私たちは、迷う時、脳のDMN(デフォルトモードネットワーク)がフル稼働し、情報の「密度の濃い」時間を過ごします。 物理学的に言えば、流星が光る瞬間、そこには電子の濃度が急激に高まる「プラズマの筋」が生まれます。 願いが叶うと言われる所以は、その刹那の、圧倒的なエネルギーの集中にあるのかもしれません。

でも、近年の私たちは、そのエネルギーを「スマホの画面」という四角い枠の中に閉じ込めすぎている気がします。 寝ても覚めても、他人(外部)の言葉が流星のように脳を汚染し、本来の自分(素の自分)の願いが、ノイズにかき消されてしまう。

 

だからこそ、この正月は「デジタルデトックス」を兼ねて、身体という最も精緻な観測装置を使い、宇宙をのぞいてみませんか。

私の自宅からは、南の空しか見えません。 そこには、冬のダイヤモンドが巨大な六角形を描いています。 シリウスやベテルギウス……何百光年という距離を隔てた光を、網膜で、そして身体の感覚で「受け取る」こと。

 

1月3日から4日にかけては、ちょうど「満月」が空を照らしています。 流星群を見るには少し明るすぎますが、それでいいのです。 月明かりに照らされた夜空を、ぼんやりと広く眺めるだけで、私たちの視神経は緩み、左脳の「分析」は「静寂」へと変わります。

 

言葉で定着させてしまう前に、ただ、宇宙の重力を身体で感じてみる。 流星が消え、静寂が戻る時、 あなたの脳の中には、新しいシナプスの繋がり(統合)が生まれているはずです。

 

冬の夜空を楽しむために、少しだけ自分に「心のゆとり」というレンズを贈ってみてください。 防寒を万全に。あなたの「素の自分」が、宇宙のFlow(流れ)と出会えることを願っています。

 

 

 

星空アプリ: 『Star Walk 2』 (音楽が美しく、スマホを空にかざすだけで、言葉を超えた宇宙を感じられます)

星座マップ: アストロアーツ『星空年鑑 2026』

天体望遠鏡: 自身の「目」と、リラックスした「身体」こそが、最高のレンズです。