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ロスコとの邂逅:一枚の絵が導いたニューヨーク、そして感情の解放

yellow and gold
yellow and gold

かなり前の話になりますが、東京で開かれたMOMA展で、20代の私が恋をした一枚の絵があります。

 

それは、マーク・ロスコの「Yellow and Gold」です。

 

その後、どうしても気になり、ニューヨークまで見に行ったのを覚えています。

 

色々調べてみると、ロスコは実に興味深い人物です。フロイトやユング、原型や神話などに深く没頭していました。そして彼は、様々な不思議な言葉を残しています。

 

「古代の芸術家は、必要な仲介者、怪物、ハイブリッド、神そして半神半人の集団を作るということが分かった。」

 

「怪物や神なくして、芸術でドラマは生まれない」

 

「私は基本的な人間の感情(悲劇、エクスタシー、運命など)を表現し

ているだけです。人々の多くが私の作品に直面したときに、感情が揺さぶられて泣くという事実があるので、私は基本的な人間の感情を伝えることができていると思っています。

 

私の絵の前で泣く人たちは、私が絵を描いたときと同じような宗教的な体験を感じています。色彩の関係のみで美術を語る人は間違っています。」

 

 

ロルフィングのセッションでも、年に数名、感情が溢れ出して泣かれる方がいらっしゃいます。身体が緩むことで、眠っていた感情の解放(ディスチャージ)が起こっているのだと思います。泣きたい時は泣いた方が良いでしょう。感情の使い方を忘れてしまった方は、現代社会には大勢いらっしゃいます。ニュートラルな状態になることで、より生きやすくなります。自分自身に戻りましょう。

 

さて、以前私のセッションルームに来られた方は覚えているかもしれませんが、そこに飾ってあった絵も彼の作品です。

 

日本では、千葉にあるDIC川村記念美術館にロスコ・ルームが常設で設置されています。

庭園も美しく、一日ゆっくりと過ごせる素敵な美術館です。