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アルタードステイツ

1979年のアメリカSF映画『アルタード・ステーツ/未知への挑戦』をご存知でしょうか?

この映画は、科学者が感覚遮断実験を通して意識を変容させていく様子を描いた作品で、人間の体には、魚類から哺乳類へと進化してきた壮大な過程が刻まれているという考え方が背景にあるんです。主人公の天才科学者は、その進化の記憶を辿り、生命の根源を探ろうと、特殊なタンクを使って幻覚の研究に没頭していきます。

 

ロルフィングは、アイダ・ロルフという方が考案した身体の統合を促す手法で、直接的に「意識」というテーマを扱うことは少ないのですが、私の行うワークの中には、少し意識の深い部分に触れるようなものもあります。例えば、身を委ねる感覚を大切にするセッションや、クラニオセイクラル・バイオダイナミズムという手法では、単なるリラックスというだけでなく、ある意味、普段意識していない無意識の領域へと優しく誘うような時間になることがあります。

 

施術を通して、体内の fluid(流動性)に働きかけたり、あえて意識から少し離れて、脳波がシータ波というリラックスした状態に近づくように促すことで、体の中に眠る無意識と、普段の意識が出会う瞬間、そして統合されていくプロセスをサポートしていきます。それは、まるで施術者がその出会いをそっとガイドしていくような感覚です。

施術後には、深いリラクゼーションを感じる方が多いですし、時には、ご自身でも思いがけない発見をされることもあるようです。ただ、変性意識に近い状態になるため、「なんだか眠っていたみたい」と感じる方もいらっしゃいます(笑)。でも、たとえ眠っていたと感じても、体はしっかりとご自身の深い部分と繋がっていく、そんな不思議なセッションなんです。