オープンダイアローグの可能性

オープンダイアローグという言葉を知っていますか?ダイアローグは、日本語で「対話」と訳されます。元々フィンランドの西ラップランド地方で始まった、統合失調症の初期の人に対するこの治療的取り組みは、「開かれた」「対話」をすることでその人を回復へ導くというものです。

 

その後の再発率も低く、多くのケースで薬物療法は用いられない、もしくは最低限であると言われていて注目を集めています。

 

 日本における第一人者の斎藤環氏はこう説明しています。「オープンダイアローグというアプローチにおいては、コミュニケーションが成立すると、自ずと人は社会化されるという信頼が原点にあると言っていいと思う。つまり裏返せば、極端な言い方ですが、ダイアローグは健常でモノローグは病的であるという発想です。統合失調症や、その他の病理を抱えた人ほどモノローグになりやすい。答えの返ってこない独話を延々と続けやすいということが、ここでのポイントで、誰かがそれに答える必要があるのです」

 

「モノローグというのは、私の考えではすごくクリエイティブなものです。しかし、それがなんらかの病理と重なると、症状生成的に働く場合もある。後者の場合は毒ですよね。毒にも薬にもなる。それに対しダイアローグというのは、モノローグの中でどんどんテンションが上がっていくのを解きほぐす力があるような気がする。そして大事なのは、ただ語ったり言語化したりすることではなくて、あくまでも「対話をする」ということなのです。」と結びます。

 

さて、統合失調症の治療法として注目をあつけるオープンダイアローグですが、これは一般の人にとっても、このモノローグとダイアローグという発想は、私たちの精神的な健康にとって大切なものだと思っています。自分のクリエイティブ性を発揮できることを見つける、そして共感性を発揮できる場を探す。そんな場所を見つける、そうした発想で、人間ひとりひとりに関わっていく。孤立時代の現代に、自分を助け、セルフヘルプしていく手段として、大切なことのように思います。そんな思いから、ダイアログへの活動を取り組み始めています。