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メンタライゼーション

10シリーズは10回に及ぶシリーズですし、またシリーズ後もメンテナンスなどでお会いする方もいらっしゃいます。一回一回でなく、ラポール感に始まり、積み重ねていく信頼感のような関係性が自然と生まれてきます。

 

メンタライゼーションという言葉があります。簡単に言えば、他者に対して心で心を包むことをさします。自分や他者の精神状態に注意を向け、その精神状態についての認識を心にとどめおいて、考えたり吟味したり感じたりすることです。

 

ロルフィングは心理的なセッションではないですが、積み重ねていくというセッションという形式でもあるし、身体と心は関係していますので、セッションを行う上でメンタライズしながら行います。また身体にも身体知性のように、メンタル的な要素もありますので、その身体感情みたいなものをメンタライズしながらセッションをおこなったりします。

 

 

身体に心があるのか!とびっくりされる方もいるかもしれませんが、メンタルという言葉の範囲は、言語化された範囲が大きいと思いますので、言語化されない気持ちや感情や、一体となっていく無意識や人間関係、自分でない霊的なるものなど、合わせて、その人の精神活動の総体が存在しているのだと思います。

 

さて、そのメンタライゼーションは、以下のような心の動きを範囲として定義されています。

 

・  心で心を思うこと

・  自己や他者の精神状態について注意を向けること

・  誤解を理解しようとすること

・  自分自身を、その外側から眺めること、他者をその内側からみつめること

・  何か、あるいは誰かに、精神的性質を付与すること、あるいは精神的に洗練させること

 

いかがでしょう。セッションでなくても、メンタライゼーションは、身近な人間関係を感じる上で有効な手法だと思います。関係性が問われる昨今ですが、家族やグループで、メンタライゼーションを考えて、関係性を見直してみるのも、いいことだと思います。自分のコミュニケション能力やブロックなど、新しい自己発見もありますね。僕のセッションでは、長い関係のクライアントほど、こういうことも多用しているよう思いましたので、一度紹介しておきます。